硝子のメンタル、鋼のメンタル ⛏

昨日無事、公立高校後期選抜が行われ、今日から順次受験生が通塾されますが、今日の生徒は1人が長野吉田高校受験で430点以上の自己採点(目標設定は400点超えでした)、1人が市立長野高校受験で345点以上(目標設定は東京タワーの333点でした)と抜群のパフォーマンスを発揮してくれていました!

2人とも目標設定は何とか超えたかな、といった手応えだったようで、実際私と2人で出来るだけ正確に推定した自己採点結果には嬉しい驚きといった感じでした。よく最後の科目まで集中して食い下がって頑張ったと思います。大したものです。2人とも上位1割に食い込むくらいの優秀な得点だと思います!

この2人は、リラックスした上での、やり尽くした自信から来る揺るがない「鋼のメンタル」を発揮出来た最高に近い結果を恐らく出してくれたのですが、今日は「硝子のメンタル」でとりあえずたった1ヵ月で一旦辞めてしまった社会人受験生の話をしたいと思います。

先月からスタートし、ブログでも数回登場した生徒ですが、意気揚々と始めたにも拘らず3月に入ったら突然授業を前日キャンセルされて辞めると言います。

24歳とまだまだ若く、介護福祉士の国家資格を数百万円の授業料を奨学金で賄い取得した元苦学生です。ようやく奨学金の返済目処が付き、本当に就きたかった仕事の資格を得るために大学受験を志した筋金入りの努力家さんです。しかし実はかなりの「硝子のメンタル」の持ち主でもありました。

最終目標は野生動物の獣医師!
動物が好きなので、特に絶滅危惧種を救うような獣医師になりたい、というのが本当の目標のよう。しかし具体的には恥ずかしいのかなかなか話してくれません。性格的に少しおどおどしていて、一風変わっています。人間関係が苦手なようで、国家資格などの資格取得に強い拘りを持っているようです。

本心を聞き出すプロの先生が当塾には居るので、少し探っていただきましたが、獣医師の資格や看護師の資格に強い憧れを持っているらしく、対象が動物と人間ではかなり違うのでどちらに強い興味があるのかと尋ねると、やはり動物に関わりたいと言います。獣医師の資格は薬剤師の国家資格に匹敵する最難関資格の一つ、大学に進学するだけでもかなりの能力と努力が必要です。大学卒業にも医学部と同じ6年間も要します。

そこでプロフェッショナルな先生は、まだ民間資格である獣医看護師という道を提案! 生徒もかなり納得したようで、もう一度目指してみようかと考え直してくれるようです。

同じ獣医学部に入学するので、成績が抜群に良ければ獣医師になるための獣医学科に編入出来る道もある大学も存在します。
当塾では入学後の本人の努力までは責任を持てませんが、獣医学部系への進学まではサポート出来ますし可能な限り責任を持って合格に導きます。だからといって、じゃまた一緒に頑張ろう、と容易に無理矢理引き込む事は出来ません。本人の意思と意志を尊重します。

獣医看護師もいずれ国家資格になって行くでしょう。
民間資格のうちに取得しておいて、大学でも研究しておいたら、大動物病院では引く手数多になるのは容易に想像出来ます。

本人は実際具体的にどんな人生を送りたいのか、どう動物に関わりたいのか、あんまりいろいろ聞くと「硝子のメンタル」なので返答に疲れて辞めてしまいます。本人も心が揺れに揺れています。対象が動物だけでなく人間にまでブレていますから、頭の中はかなり混乱していますね。でもやりたい事を学んで、やりたい仕事に就くべきでしょう!

人間相手の介護福祉士という仕事に疲れてしまって悩んでいる訳なのだから、本当にやりたい仕事は看護師ではなく獣医系でしょう。獣医師がレベルが高過ぎるなら、獣医看護師という道がある。まだ稀少価値が高く、獣医師に付かなくとも大学教授のアシスタントとして最前線で絶滅危惧種の保護に携われるかもしれません。獣医師になんて拘る方が勿体無いでしょう。

咄嗟にそんな話をし、本人もかなり真剣に聞き入っていたらしいです。
ここで諦めて、やりたくもない介護の仕事を嫌々やり続けるのはやはり勿体無い話です。ぜひ夢にサポートしてあげたいし、柔軟にやりたい仕事に近付いて行けたら素敵な話だと思います。

また再び、意気揚々と再開してくれる事を願って止みません。