指導に於ける反省 😥

しばしばやってしまう反省点を、自戒を込めて記しておきたいと思います。
共同経営者の先生から注意をまた受けてしまったのですが、私には生徒の可能性を最大限に伸ばしてあげたいという熱い気持ちが常にあります。しかしその強い思いが災いして生徒の感情の機微に触れてしまい、時には傷付けてしまう事もあります。

長年こうして受験教育に携わっていると、いろんな知識や経験が蓄積されて行きます。完璧な人間が居ないように、学校だって完璧な学校などありません。ある学校のメリット・デメリットも、多くの生徒を教えて来ているからこそ誰よりも知ってしまっている事が、生徒を思ってダイレクトにアドバイスしてしまうと誤解を生じてしまうケースが今日の反省点です。

今は総合テストも半分終え、生徒達はシビアに志望校選択に心揺れています。現在の実力より偏差値10も上の学校を目指す生徒はさすがに滅多に居ないですが、偏差値5ほど上を目指す生徒はよくあるパターンです。全受験生が同じくらい努力を続けている中で自分だけ偏差値5を今から上げる事は並大抵な事ではありません。しかしそれを全力でサポートするのが私の仕事でもあります。目標を続行する判断も、危険を回避して賢明な選択をする判断も、最後は生徒と保護者様が決める事であり、これが最適なアドバイスと思って発言した事が、却って心の機微に触れてしまい悩ませてしまった、等の反省はままあります。感情の起伏が激しい生徒もおり、特に進路に心揺れるこの時期は本当に発言に注意しないといけません。

今日は少し稀なケースでしたが、逆に実力より偏差値5ほど下の学校に第一志望校を変更しようか迷っている生徒が居ました。
この生徒は夏期講習から尻上がりに上昇を続けている生徒だっただけに、どうしてそんなに急に目標を下げるのか気になり、いろいろ質問をしてしまいその答えを聞いて、せっかく成績が順調に上がっているのだから勿体ない的な発言をしてしまいました。

しかし同僚の先生から指摘を受けると、勿体ないと決め付けるのは私のエゴでしか無く、偏差値5を下げた学校でトップを目指す方が結果的に良い可能性だって十分にあります。でも一時の弱気で目標を下げてしまっているのだとしたら、目標に向かって頑張ってみる方向に導いてあげたい。非常に教師として悩みます。何も言わずそうなんだと黙って頷くのが無難であり、多くの教師はそう選択しますが、私は性格的に経験則から、一言心配して自分のエゴな最適と思うアドバイスを発してしまうのです。どちらが正解かは現時点では分かりませんが、私はリスクを背負ってまでどうしても一言物申してしまう事が多いのですね。

下げたら勿体無いと言った学校を第一志望校として頑張っている生徒も近くの座席に居たようで、その生徒も傷付けてしまったかもしれません。結局、真摯なアドバイスの筈が、いろんなリスクを孕んだ軽率な発言だった、と反省させられました。

弱気な生徒を見過ごす訳にもいかない、かと言って決め付けでココが良いココは良くないと軽率に発言は出来ない。熱ければ熱いほど発言には注意を要し、責任を持たねばならない。伝えたくても慎まねばならない発言もある。改めて反省の日となりました。