全豪オープン終幕 🎾

メルボルンで行なわれていた全豪オープンテニスは、ジョコビッチ選手の圧勝、グランドスラム18度目の優勝で幕を閉じました。

約1ヵ月遅れの2月開催、選手の2週間隔離やら検疫やらで大変な思いをして、何とかかんとか2週間の大会日程を無事やり終えました。途中、変異ウイルスの感染拡大から突然5日間のロックダウンで無観客試合もありましたが、大会と放送は継続され、大会関係者の努力のお陰でやり切りましたね。

日本では大相撲やバスケットボール、サッカーやラグビー等も、観客数削減の中で何とか開催されるのが徐々に当たり前になって来ましたが、ちょうど5ヵ月後に開催されようとしている東京オリンピック2021は、海外から選手からともすれば観客まで飛行機で少なくとも数万人単位でやって来るので、国内大会とは訳が違います。当初の東京オリンピック2020(延期)の観客動員数は延べ1,000万人と見積もられていました。選手総人数も約12,000人です。選手関係者だけでも数万人がやって来れなければ成立しません。海外からの観客抜きの人数です。

全豪オープンは選手が500人程度、それでも全員隔離で一歩も外出すら許されなかった選手も居ました。選手毎の隔離レベルのハンディーキャップも生じました。それでも必死に開催に漕ぎ着け、何とかやり終えたのです。東京オリンピック2021は、選手規模がこの25倍レベルです。果たして全員選手村に2週間隔離なんて事になるのか、選手間に大きなハンデが生じた場合はどうなるのか、選手でも隔離して目一杯なのに、世界中からの観客はどこまで制限する予定なのか、全豪オープンのやっとこさ加減を見ると、余程のアイデアでも無いと開催は出来そうにありません。選手全員にワクチンを接種すれば出来るものなのか、組織委員会の会長も代わったばかりで相変わらずやる気は満々ですが、各種国内スポーツや全豪オープンの危うさを見ていると課題があり過ぎて、安全開催が見えて来ません。何が何でもやるなら、観客は在日者のみで間引き放送に全力を傾け、選手はチャーター機で早めに入国して準備し不公平の無いように隔離を徹底する、ワクチン接種義務で感染が起きなければ良いが何か弊害があるのか、分からない事だらけてまだまだ不透明ですが、あと5ヵ月しか無くワクチン接種もようやくスタートしたのだから、橋本聖子新会長には明確なアイデア案を具体的に披露して貰いたいものです。

全豪オープンの開催成功は、東京オリンピック2021の開催成功への叩き台にしなければいけません。一応、ロックダウンを繰り返して開催期間中も一時ロックダウンしたメルボルンでも、無観客試合を経て最後は有観客で決勝戦は行なわれました。

人類の叡智を結集した最高の大会にしなければ、開催意義は見い出せません。後ろ向きな国民と、具体策も無くただただ前向き過ぎる組織委員会、前向きな議論には賛同しますので、どうか具体案をいろいろ示して日本国内や世界を納得させてから、やると言ってほしいものです。