小学生に教える中学数学 😃

中学生に教えた方が良い高校数学もありますが、同様に小学生に教えた方が得策な中学数学も多々ありますね。

中学入試の比率が、全国的にも長野県内的にも急激に上昇している昨今、中学入試に合格させる上で受験対策をどう行なうかという課題がウエイトを増しております。
受験科目としては、まだ英語が無いので必然的に算数と国語が重要となるのですが、国語は作文能力が重要視されているとはいえ、日本人なので少し練習すれば立派な自己主張が書けると思いますし、漢字や諺などもあまり差は付きません。
そうなると、やはり合否の決め手になる教科は算数になるケースが多いですね。これは高校入試・大学入試での数学の占めるウエイトと似ています。算数・数学を制する者が入試を制する、と言っても過言ではありません。

小学校の算数が非常にレベルが高いのはご存知でしょうか。
円周率を教えるのに、πは教えないので全て3.14を掛けてあげないといけません。これだけでも中学数学より大変ですが、他にもいろいろな難しさに、教え手としては悩まされます。

当然、一次方程式や連立方程式などは教えてはいけない事になっていますが、中学数学と同等レベルの上記の文章題は幾らでも出題されています。模範解答方法を見ると途轍も無く大変な比などを使って説明されています。比の計算自体も小学6年生の卒業間際に教える手順になっており、そう考えると無茶苦茶な指導方法でより難解に教えないといけない事になってしまいます。こんなケースは日常茶飯事です。

当然ながら、首都圏の難関中学入試を対策しているモーレツ塾などは中学や下手すると高校で教える解法を教えているのではないでしょうか。その方が簡単に解けるのですから。

ですから私は、難易度の上がっている長野県の中学入試対策としても、中学数学の解法は躊躇無く教えてしまっています。無理して小学校での解き方に拘り教科書通りに教えたりなんて非効率な事は無理に行いません。どんどん効率的な、将来の勉強にも役立つ解法を進んで教えてしまいます。田舎の長野県も、そんなレベルになって来ているのです。状況はどんどん首都圏に近付いて行く事になるでしょう。

その際、可能な限り小学校の教え方との違いまでを教えて、いかに中学数学の考え方が効率的か、いかに小学校の教え方に思考の限界があるかの理由まで解説したりしています。ただ黙って中学数学を教えて、小学校の教え方を無視して触れないのはおかしいと思うからです。小学校の授業では決して中学数学を教えてはくれない訳なので、そのフォローは当然しなければなりません。こういった事から、小学算数は中学数学より却って難しかったりするのですね。

しかも高校入試より遥かに高倍率、狭き門なのです。
受験志望者の受け皿は、まだまだ確保されていません。
大変な時代になって来ているのです。