志願理由書の書き方

前期入試も近付き、私立高校でも推薦系の場合には必要なのが、この志願理由書です。面接試験がある場合のお供として課せられる提出物の一つですね。今日はこの有効的な書き方を考えてみたいと思います。参考にしてみてください。

良くない志願理由書の一番多いパターンは、誰からもアドバイス無く自力でとにかく行を埋めてみたもの。作文にその生徒独特の癖があり、アピールすべきポイントがずれていたり、志望校に入学して一体何をしたいのか伝わって来ないケースが最悪な状況です。誤字・脱字も頻発している場合が多く、学校や先生も駄目出しはしますが、それをも擦り抜けてしまって提出した本物のコピーがこの状態である事も稀にあり、少しゾッとする事があったりします。
中学3年生だと、人生初の志願書作成の可能性が高いので無理もありませんが、具体的な書き方や見本は学校からは教えて来ませんので、全く固まってしまっている生徒はぜひ私や家庭教師に作成と同時に相談してほしいですね。対応する講師ばかりではないですが、当塾・家庭教師は私も含め、進度別に最適なアシストをさせていただいています。
学校では生徒本人の本当の文章にこだわり、誰にもアドバイスを聞かずに書いて来なさい、と指示して書かせる先生もたまにいらっしゃいますが、そのお気持ちも理解出来、生徒がそれで素晴らしい志願理由書を完成出来るなら言う事はありません。しかし残念ながら、それは理想であり、そんな簡単には完成させられるものではありません。指示を出す先生も結局は1〜2度訂正して、全体的な構成などには触れずに、かなり不完全な状態のまま志望校に提出まで行ってしまうケースは驚くほど多いです。内容にそこまで責任は持てないし、内容吟味まで気にするには対象の生徒が多過ぎるのでしょう。結果、誤字をギリギリ訂正した内容吟味無しの志願書が実際に横行しています。
私なら多くの場合全部書き直させます。残された時間にもよりますが、5〜6個くらいのヒアリングを生徒から聞いて、指導の空き時間30分程度でまず私が生徒本人になった気持ちで書いてみます。やはり構成や書き出しは大切であり、そこで止まってしまっている生徒には、例えばの生徒別による書き出しや構成は、提示出来るなら先にあった方が早く完成に近付きますよね。そのアシストを嫌う先生がもしかしたらいらっしゃるのかもしれませんが、生徒に本質部分を考えさせる事はショートカットしていません。書き出しで固まっている生徒は無駄な時間を過ごしてしまっているので、早めのアシストは必要ですね。その試作文章から生徒に取捨選択してもらい書き直す方が完成は早いです。
このアシストがタイミング良く出来た生徒は完成のゴールが近いのですが、オリジナル作文を練り上げたケースは極端な内容に偏っている場合が多く、学校の先生がOKを出される気持ちも分かるほど迫力もあるのですが、趣味・特技を入学したらとことんやりたいと偏り過ぎたり、これを提出したら実際どうなのかなと疑問に思う事もあります。一般の生徒が書かない構成の志望理由書をあえて提出する事は、大きなギャンブルでもあります。目立つのでプラスに働く場合もある裏では、偏りが強過ぎてこの生徒は他の勉強には一切興味無いのか、とかバランスに欠けると判断されるケースも高確率で考えられます。私はある程度のバランスを考えて作成した上で、個性をアピールするのが最善なのでは、と思っています。

長くなったので明日に続きます。