続 志望理由書の書き方

前ブログの続きですが、生徒独力で完成度の高い志望理由書を書かせたい、という学校の一部先生の指導には無理があり、かなり酷だなぁと思います。理想としてはそれが一番なのですが、作文能力だけでなくバランス力やそういう知識なども必要な訳で、理想論だけで完成出来る生徒は1%も居ないでしょうし、書ける1%の生徒もヒントがあれば更に完成度が高まるのは確実です。だからある程度の早めのアシストは必須だという事になります。学校にそのアシストを望むのは難しく、当塾・家庭教師の価値はここでも存分に発揮されています。

塾講師や家庭教師と話し合いながら、書きたい事を箇条書きしながら、構成を考え、こんな風に書いたらどうか、とアシストする事は悪い事では決して無いと私は思います。生徒は安心して自信を持って書き出し、書き切ります。時間が許し、私の試作文章があったとしたら、それをヒントに書き起こしたものが試作文章からいただいて来た割合が多かろうと少なかろうと、それはそれで良いのではないかと思っています。学校では、この生徒の文章ではないとか、誰に書いて貰ったのかとか、厳しく聞いて来たり責められる生徒も極々稀に居ますが、書き振りとかも生徒が判断していただいたものであり、講師が強要する訳ではないので尊重してあげるのも良いのでは、と思います。生徒らしくないからと、ぐしゃぐしゃの幼稚な文章を訂正せずにこちらの方が本人らしいと書き戻させるなんて事も極々稀にありますが、それはナンセンスだと思うのです。生徒と一緒に考え、生徒がこの書き方が良いと思ったなら、それはもう生徒が書いたのとほぼ同じです。次回からもそのテクニックは使えてしまう筈です。そんな作文作成能力の向上を、らしくないと否定して認めないなんてどうかしてますよね。私は書き振りも中学生なら中学生に、高校生なら高校生に合わせて変えており、生徒のレベルにも合わせて変えています。そんなに極端に大人びた文章など書いていません。作文能力向上にも一役買っていると思っています。
もう一つ大切な事に、人生で初めて自分とは何者なのか、自分は一体何をしたい人間なのか、その夢に向かって自分はどこまで近付ける可能性があるのか、それにはどれだけ志望校に入学する必要性があるのか、こんな事を真剣に考える事が出来るのがこの面接試験であり志望理由書作成の過程なのですね。学力テストだけで入学する生徒には味わえない価値ある時間と過程を味わえる訳です。これは学力なんかよりずっと貴重な事です。だからこそ、時間の許す限り、私や家庭教師に相談して、真剣に志望理由書を練り上げて作成してほしいのです。
学校の一部先生が希望する、独り善がりでも独力で書き上げる方が貴いと思うのではなく、自分発見のためにいろんなアシストを求めていいんだよ、と私は思っています。

勉強よりもずっと貴重で大切な時間だと思っているので、私なら勉強を教えるよりずっと優先順位が高いものですね。力になりますし、作文テクニックなんかよりずっと大切な事を教育出来る瞬間だと思って指導しています。