心揺れる生徒 👸

中学2年生の生徒様の指導がスタートしましたが、一旦お休みの予定となりました。先週の無料お試し指導ではやる気マンマンでしたし、即座にやりたい気持ちを見せていただいたのですが、また前日まで教材を揃えてやる気マンマンだったという事ですが、今朝起きたらスタートを遅らせたいと突然心が揺れてしまったようです。中間テストが終わったばかりで、勉強への情熱が一気に冷めてしまった感じです。出来る限り嫌いな勉強から遠ざかりたい、逃げたい思いが伝わって来ました。

どんな生徒でも、勉強に気持ちが乗らない日はあります。大人だって同じです。それを他者が無理にやらせる事は出来ません。やらせる保護者様はいらっしゃいますし、やらせたい保護者様ならほぼ全員かもしれません。大人は仕事をしないといけないのと同じで、子供は勉強が大切な仕事ですし義務といえば義務ですが、嫌な事を拒絶する気持ちも尊重してあげる事も大切です。法律的には教育を受けるのは権利であり義務ではないですからね。義務教育が終われば尚更です。勉強したくない、働きたいと子供は自分で進路を決める権利があります。

今日の生徒様は中学2年生ですから、いくら嫌いでも嫌ならしなくていいよ、とは言えませんね。勉強の大切さを話し、嫌いにならないで楽しく感じるように指導に注力します。それでも気もそぞろの時は誰にでもあります。こういう場面に直面すると、悩みますし悲しく思いますし、無力感に肩を落とします。

大人の階段を上る過程ですし、その成長過程でこんな子供の我儘的な事を言っていては自分の人生を切り開けない、嫌いと逃げてはいけない事もある、と学んで気付いて行くとは思いますが、分かっていても逃げる生徒は居ます。さらに尾鰭が付いていっその事不良グループに加入してしまい、悪事を繰り返す生徒も中には出て来てしまいます。

生徒指導は、学校の先生も保護者様も、時には家庭教師でさえも、苦労し心配し悩む事もあります。私も退学届を叩き付けて来た生徒を数名も踏み止まらせた経験があります。学校の先生も保護者様もお手上げだった状況を改善させる力も、時には家庭教師にあります。信頼関係が深ければこそ出来た訳です。

しかし今日の生徒様は、まだ信頼関係も構築出来ていない家庭教師初日の生徒です。勉強の大事さや必要性を語るには早過ぎます。嫌いと大切さに心揺れる生徒は、勉強が苦手であれば尚更出て来ます。聴く耳や時間が与えられるのであれば、私は一生懸命話して聞かせます。今日は一旦諦めて、生徒の気持ちが改善される日を待ちますが、大人に近付いているからこそこんな意思も出て来ています。本当の子供なら勉強に疑問なんて持ちませんから。さらにもう一歩大人に成長して、勉強の必要性を理解して自主的に始めるのが『勉強』の本質です。

それに気付き、早く揺れる心を安定させて、先生と楽しく勉強を始めたいと思ってくれる事を祈って待つしかありません。