受験直前にパニクる生徒 😨
今日から3月に入り、公立高校後期選抜まであとちょうど1週間。
新年度が近付いている事もあり、受験と入れ替わりにお問い合わせや説明会申し込み・無料体験授業申し込みも増えております。
今日も授業中に訪問された保護者様がいらっしゃり、後日説明会を行う事になりました。
受験生の殆どは元気で、準備の方は万端なようでしたが、1人だけぽわんとして心此処に在らずという感じの生徒が居て、困った挙げ句少々発破を掛けてしまいました。この直前期はいろいろ掛ける言葉も注意しますが、このまま目覚めずにボーッと受験日を迎えてしまうと緊張感が無さ過ぎて失敗するケースも多々見て来ており、「落ち着いて、やるべき事をやる」とだけノートに書いて、最後の1週間も本番も今後の人生も、これだけ心掛けて頑張るように、と祈るように話しました。
この生徒はブログでも時々登場していた生徒ですが、どうも今日の私の想いも上の空で生返事の繰り返しだったようで心配しています。緊張し過ぎて顔面蒼白になって受験を乗り越えた生徒は見て来ましたが、どこかパニクったような掴み所の無い、ひたすら過去問を解いて結果にショックを受けていると力無く話す生徒は、私の長い経験上でもかなり重症の部類です。
果たして今日の目覚めさせる発破が、吉と出るのか凶と出るのか、受験日を迎えてみないと分かりません。試験前日なら穏やかに送り出していたでしょうし、年末年始から突然崩れた生徒なのでずっと言葉を選んで応援して来ました。昨年の8〜11月の総合テストは250点前後で高い評定を掴んだのに、年が明けたら180点台を連発、過去問の点数を聞くと全部30点前後だと言います。たぶん緊張し過ぎてパニクっているのでしょうね。私も今日ばかりはどんな言葉を掛けてあげたら良いのか瞬時に悩みました。咄嗟に取った対応が、シンプルなノートへの言葉と目覚めさせる発破になりました。
この生徒は、自分でもどうしたら良いのか分からなくなっているのでしょうね。この苦境も楽しめていない。ひたすら苦しんで、迷路に嵌ってしまっています。能力は高いのに、緊張すると頭の中が真っ白になり、記憶喪失になってしまったかのように全てが飛んでしまう。落ち着いてと言ってあげても、どうやって落ち着いたら良いのかも分からないような感じです。
もしかしたら、発破が逆にもっと混乱を招いてしまったかもしれないね。今日のタイミングでなければ掛けなかったかもしれない。落ち着いてない、やるべき事もやっていない、言われた事も殆どこなしていない、指示した事も無い過去問をひたすら解き続けて分からないところを聞きに持って来る訳でもない、そんな勉強法を誰も教えてないのに、悪い勉強法でひたすら突っ走っている。それは駄目じゃない、分からないところを持って来なくちゃ、と思わず口をついていました。
教師が言った事をすぐ忘れてしまう、自分でもそんな自分が許せないのか、そんな自分がおかしいとも思えないのか、聞いても答えてくれないし分かりません。自分が自分の事を分からないのに、教師が分かってやれよと言われても酷な話です。
この生徒にとっては、この過程も全てが勉強であり、経験なのだと思います。
合格でも不合格でも、どちらに転んでも正解なのだと思います。
苦しんで合格したら、それはきっと自信に繋がるし、跳ね返せずに不合格となっても、次のリベンジに繋げられたなら、それは合格よりもっと大きな大成功だと思うのです。そのリベンジのためには、自分の殻に閉じ籠ったら絶対に果たせません。通塾を辞めないでくれたら、一皮も二皮も剥け成長出来る事でしょう。実際にリベンジの途中で第二志望の高校でトップ層を快走している生徒が大勢居ます。リベンジする力さえあれば、人生に敗北という文字など無いのですね。
30人ほどの今年度の受験生の中で、苦しんで際どいのはこの生徒だけです。良い結果に繋がる今日の指導となる事を祈っています。