大学入試センター試験の改善

来年度から一変させると言って来た大学入試変革は、ここへ来て全て空中分解していますね。
全くの無策のまま、理想論だけが先走っていた事に唖然としています。
子供が少なくなったとはいえ、50万規模の記述解答を10日程度で誰が公平に採点出来るのか、考えただけで不可能な事は明白。予定では Benesse が集めた1万人以上のアルバイトに採点させる事になっていたとか。それこそ不公正な結果は目に見えていました。1万人をどこから集める気だったのか、どういう採点基準に固定する予定だったのか、採点はどこでやるつもりだったのか、あまりに謎が多くて浅はかさに呆れます。
結局は現行センター試験が無敵で熟成されているという結論になりそうです。
共通一次試験から始まり、名称を30年ほど前にセンター試験と変えましたが、マーク式のテスト内容や中身も大きく変化しませんでした。今回も名称は変われどマーク式は変更出来ないでしょう。この30年の間にもマイナーチェンジは4〜5年おきに続いており熟成度はプロの目から見ても高いと思っています。良く出来ており世界に誇れる公平な共通試験に成長を続けていると感じます。
揚げ足を取ればキリがありませんが、完全なモデルチェンジは不可能だし、する必要も無いという事だと思います。
英語のテストが一番取り沙汰されていますが、配点は時代によって改善していけば良いだけの事。30年前は文法5割 長文読解5割 リスニング無しの時代でした。現在はリスニング2割 リーディング8割、リーディングの中身は文法3割 長文読解7割、可能な限り時代にマッチしたマイナーチェンジを繰り返して来ている証拠がここに出ています。
ライティング・スピーキングも含め、記述試験は各大学の2次試験で課せば良いだけの事。そもそも50万人全員に課すという理想論自体がナンセンスです。
振り回されてしまった受験生は可哀想でしたが、対策を考えて勉強しただけでもプラスにしかなりません。ただ少しでも早く今回もマイナーチェンジで行くと宣言してあげてほしいと思います。